その昔友人とコンピューターは魂の入れ物たり得るかと言う議論をしたことがあります。多分10何年も前の話。
そこでは、今のコンピューターではそれは無理だろうと言うのが私の結論でした。
その理由として現在のデジタル処理の持つ根本的な生物との違いです。例えば私たち人間の脳は情報を処理する際に電気パルスとホルモンの2つを使ったハイブリット構造になっています。
つまりデジタルとアナログ両方が必要とされているわけです。例えば電気パルスのようなデジタル信号だけではなぜ駄目なのか?
その理由はよく分かりませんが、現実としてそういったハイブリットであると言うことが知られているわけです。それに対してコンピューターは2進数の数字によって情報処理しています。0か1の世界ですね。
入力と出力はアナログになりますが、情報を処理している間は、中間的な曖昧さがないデータとして処理されます。
コンピュータは我々の精神活動の1部をシュミレートして発達した道具です。そのために脳の機能を全て再現できるわけではありません。
最近では人工知能が進化して人間の生活を脅かす可能性などに関しても論じられていますが、それが知能ではなく知性を持つと言う事は考えづらいと思っています。
現在の人工知能ではあくまでも学習に基づいた高度な推論が可能と言うことであって、それらの評価基準等には人間の手がどうしても必要になったりします。
これらが以前もてはやされたファジー素子や量子コンピューター等がさらに一般化し改良されたときにはもしかすると新たな出来事が発生するかもしれません。これら基本的な仕組みには0と1だけでなくその中間の値を処理できるものが含まれています。
こうなってくると、先に書いた人間の脳との類似性が高まるわけです